第1回支援:1992年8月5日(水)~8月23日(日)19日間



川崎中ロータリークラブ20周年を記念し、当クラブの国際奉仕委員長に就任した内藤幸彦は、
クラブの協力を得てエチオピアへの支援活動第1回目を実施。初回の活動は幸彦が単独で施行した。



活動報告

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活動内容

① 首都アディス・アベバで民間ボランティア団体(JVC)が実施している干ばつ被災民援助と植林事業への支援、 その活動及び植林現場の視察と激励
② ゴッジャム州・州都デブレマルコスの小、中、高等学校へのスポーツ用品と文具の寄贈
③ エチオピアのロータリークラブに出席、親善を深め、バナーを交換
④ アディスアベバで活動中の青年海外協力隊事務局を表敬訪問。隊員の職場を訪問
⑤ 民間ボランティア団体(NGO)のFHI(国際飢餓対策機構)を訪問、事務局長と懇談
⑥ 日本大使館訪問、高瀬大使と懇談



報告記録:18年ぶりのエチオピア訪問 内藤幸彦


8月5日内藤アカデミー・サマーキャンプの最終日、民宿の窓から見送ってくれた生徒達の激励の声を背中に聞き、 私は第二の故郷とも思えるエチオピアに向け成田を飛び立ちました。 成田→バンコク→デリー→ボンベイと20時間近く乗りっ放しの上、ボンベイ航空のトランジィトルームで夜明かしをし、 再び4時間半乗って翌6日の昼過ぎに首都アディスアベバに着きました。 ボンベイから乗ったエチオピアエアーラインの機内は、私を除いた全員が様々なアフリカ諸島の乗客ばかりで、 その強い体臭と黒人の顔・顔・顔に囲まれて「本当にアフリカに戻ってきたんだなあ。」と実感したものでした。

今回の訪問にはいくつかの目的がありました。当中クラブの創立20周年記念行事の一環として、 国際奉仕委員会を通じ民間ボランティア団体(JVC)のエチオピアでの植林活動と干ばつ被災民緊急援助に寄付することが決まり、 その植林現場を視察すること。去年の夏に17年間続いた社会主義軍事独裁政権が崩壊したのですが、その政情不安の中で、 私達が20年前に灯した青年海外協力隊によるエチオピアと日本の友好の輪を継続してくれております後輩協力隊員6名の激励の訪問。 そして何にもまして強い動機になりましたのは、私の心の中に生き続けている"恵まれない子供達へ何かしてあげたい"という気持ちでした。 アカデミーで集めてきた募金と、私が直接現地へ行くという事で急きょ皆様が集めてくださった義援金で、男子用にサッカーボール20個、 女子用にバレーボール20個、空気入れ4個、ノート200冊、鉛筆400本、ボールペン200本を現地で調達し、 昔の仕事場であるゴッジャム州の州都デブレマルコスへ持っていきました。

15人も乗れば満員になる小型飛行機に乗り、行く時はナイル川の源流のひとつブルーナイルを上から眺め壮快な気分の40分の空の旅で 着いたのですが、雨季のためその便が最後になり、帰路はナイル川を橋で渡る300㎞のバス旅行になり、 途中でエンジントラブルでバスが止まったこともあり、他の車に詰めこまれ11時間揺られっ放しで、アディスアベバに戻った時には 体調をくずしていました。

話は前に戻りますが、アディスアベバに着いた時はまるで夢を見ているようでした。18年という長い年月。私自身も結婚から家族も増え、 内藤アカデミー設立、校舎新築等それなりの人間の変化があった訳ですが、この国は変わっていませんでした。 大使館で大使から「この20年どうですか。」と聞かれましたが、「表面的にはほとんど変化はありません。」と答えました。 昔はなかったビデオとビデオレンタルショップが珍しかったくらいで、町の中では車が信号で止まれば寄ってくる乞食の数は かえって多くなっているし、新聞売りもタバコ売りも靴磨きの少年達も20年前と同じように着たきり雀のぼろの一張羅で頑張っていました。 表面的には変わっていなくても、民衆の生活は物価高のため、かなり厳しくなっているようでした。内戦、干ばつ、社会主義軍事独裁政権と その崩壊、どれをとっても一般民衆の日々の生活を追いつめるだけなのです。何処へ行っても鉄砲や機関銃を担いでいる人に出会いますが、 子供達の学校施設やお腹に入る栄養分がみんな戦争の道具へと変わっていったのでしょう。

とにかく中高生くらいのまだ分別も未熟な年頃の子が機関銃を担いでいるのを見ると、間違ってダッダッダッなんて弾を撃ちゃしないか不安でした。 現在も部族間の権力抗争が進行中でいつまたドンパチと始まらないとも限らない訳で、武器が必要なのも分かりますが、 これが政府が安定していない発展途上国の宿命で、自国内の干ばつ・難民に眼が向かないのも当然なこととなってしまうのです。 スポーツ用品と文具を受けとってくれたデブレマルコスの小学校では、それはそれは大歓迎をしてくれました。 雨季で学校が休みなのに私が直接子供達に手渡ししたい申し出ておいたら、なんと当日200人以上の生徒が待っていてくれて授業風景を見せてくれたり、 握手ぜめで大混乱でした。ただこの贈り物もこの市全体の学校(小中高合わせて10数校)に分配されることになりましたので、 実際には各学校にほんの少ししか配られないのです。もっともっと多くの物を持っていってあげれば良かった。 本当に喜んでくれる子供達の笑顔を見たら、皆さんだってそう思われるに違いありません。

今回一度切りの行動ではなく、私は心あるロータリアンの皆様と今後ともこの活動を続けて行く気持ちですので、宜しくご協力をお願い致しまして、 今回の国際奉仕委員会の活動報告を終わらせて頂きます。ご協力有難うございました。



追加活動

① 訪問したエチオピアロータリークラブの要請に応え、物資不足の国立病院への日本の古シーツ寄贈
② 内藤アカデミーにてエチオピアで獣医としてボランティアを行う野田医師からのエチオピアの現状の報告会。 その際に集まった義援金がFHI(日本国際飢餓対策機構)のChild To Childプロジェクトに利用され、 21頭の山羊となってエチオピア農村の21人の子供地に寄贈される



Photo gallery (デブレマルコスにて)